そもそもなんで宮城に来たのか?
大学時代から札幌を離れるまで
私は北海道札幌市中央区南3条西4丁目の牛タンのお店「牛助」
にはまりまくり、一時は週1ペースで通っていた。
実は当時はまっていたのは、牛タンではなく、
この店でお漬物に出てくる仙台長ナスと南蛮の味噌漬け、そしてテールスープだった。
特に仙台長ナスに関しては、うますぎてお店に行っては、漬物をお土産として買っていくくらい大好きだった。
そこから十数年経ったある日、ふとそんなことを思い出し、
またカジュアルな気持ちで牛タンが食べたくなった。
このカジュアルが大事で、例えば、遠方とかで牛タン専門店がない場合、
一番近くのそういうお店に行かないといけないのだが、
その場合、やはり距離があって
「あ!食べに行こう!」
って気持ちにならない。
カジュアルな・・・「あ!食べに行こう!」と思ったら、車で20分圏内でいけないとカジュアルさがない。
ということで、宮城いきたいなぁ~と思っていたら、
たまたま、友人の友人で家を買ったが結婚して2世帯住宅に入るため、
折角買った家が空いてしまう。
ローンもあるから、だれか買うか、賃貸で入ってくれる人いないかなという話が舞い込み、じゃあ行こうという話で、偶然震災半年前に引っ越した。
その間、あちこちを見て回るために、福島のデリに行ってみたり、仙台のデリに行ってみたり、山形のデリに行ってみたりした。
仙台は・・・触れないで・・・。
心病むから・・・。
福島はとりあえず遠かった。
そして高速がよく閉鎖したりするんで、めんどくさくなった。
山形はとにかくそばが美味かった・・・。
仕事帰りに食べるそばと、それについてくるセットの丼ものが絶品で・・・。
2か月も立たずに、30後半まで何をどんなに食べても体形が変わらなかったのに、
あっという間に人生で初めて太るという経験をした。
ここに来る前に秋田のデリやソープでも働いていたのだが、
痩せていたのでよくお客様に
「もっと太ったほうがいいよ~。女の子は少し肉あったほうがいいんだって~」
という呪いの言葉を投げつけられていた。
でもそんな呪いの言葉にも負けず体形は維持されていたのに・・・時間差か!!
と思うほどだった。
ということで、山形にいたらとんでもないことになると自覚した私は、
楽しかったが山形の店を辞める。
で、ふと、宮城の県北方面に行ったことがなかったので、どんなところか気になった。
ただ、行くにしても、高速だってかかるし、どのくらいの時間かかるか分からないしと思い、1日だけ体験入店に行こうと思い、店を探した。
変な名前の店があって、変な名前って思いながら、まぁここでいいかと、体験入店を申し込み、翌日お店に向かった。
その日、偶然普段来ないというオーナーに遭遇する。
オーナーが私にあやしい1つの缶を渡す。
「これ食べてみろ!」
開けてみると、それはさば缶だった。
正直、さば缶なんてどこにでもあるじゃん・・・と思ったが、
食べろというので食べてみた。
そしたら、なんとめちゃくちゃうまいんだなぁ~~~!!!
あまりのうまさに1個ぺろりと食べちゃったんだなぁ~~~~!!
食べ終わり、はっと気が付く!
「ご飯と食べたかった・・・」
そこでオーナーにこれはどこで売ってるのかを聞いてみたら
「どこで売ってるか知りたかったら、店はいれば教えてあげる」
と言われ、思いがけず、さば缶につられて入店してしまった。
入店後、さば缶は石巻で作られているものだと判明!
「石巻とおいじゃん!!!!!」
さば缶から遠ざかった私は何とか手に入れようと考えていた。
そんな折も折、またオーナーからあることを言われる。
「石巻に週2でいいから応援来ないか?」
石巻と言えばさば缶!
ということは、交通費もかからず、出勤して、その前にさば缶買えるじゃないか?
私のさば缶への執着心が、石巻と私を繋げた・・・。
そうして、2週間後震災に遭い、気が付けば石巻店に移転し、働くこととなる・・・。
そんなこんなでもう7年かよ!
ちなみに私の愛したしょうゆ漬けのさば缶は
どうも廃盤になったそうです( ;∀;)